瑞清硯房公式サイト : 硯


「東方紫雲」〔登録商標〕

 岩手県南地域、北上山系に産出する紫雲石は、またの名を東方紫雲ともいわれ、また、鎌倉時代に愛用された関係か、鎌倉紫雲とも称されておりますが、その産出量は僅かで、徳川時代には「お留山」として一般の採取が禁じられたほどの貴石であります。かの名高い瑞渓石もこの紫雲石と同じ「輝緑凝灰岩」であり、今日学術的に見て、形状・材質ともに同系であることが明らかになっております。

紫雲石の特色

 色は普通小豆色で紫雲状の斑点があり、緑色の同形斑点が入った石もあります。
 紫雲石は薄い紙状の層が重なって出来ておりますが、容易には剥離しません。
 外観が優美で硯材として最適です。同じ鉱脈から同質の緑石も産出し、落ち着いた暗緑色で雲形の渋く美しい文様がありますが、産出量が少なく希少価値を呼んでいます。

 平成20年からは緑黒色紫雲石も産出され基本的に色は茶・緑・黒と色様々です。
硯のいのちは鋒鋩です。これは石中に含まれた石英や鋼鉄などで、墨をする際にヤスリの役もするのですが、紫雲石には特に鋒鋩の程合いに優れ、磨墨も速く、しかも、細やかで暖かく気品ある溌墨となります。
 昔から硯の伝統的仕上げ方法として、周囲にうるしをぬっておりますが、現在は、他
に各種のつや出し剤を使って仕上げるようになりました。
 うるし仕上げは、洗硯の際、墨がとれやすく快適ですが、堅い物でゴシゴシやるとう
るしがとれる場合もありますので注意を要します。
 本硯は天然紫雲石を吟味精選し、一点一点特色を生かして調整したもので、実用と鑑
賞を兼ね、書道家や愛硯家に好評を得ておりますが、幻の石等と言われるように原料の
確保が容易でなく、現在僅かに岩手の物産展等を通じてお手元にお届けしております。
 皆様により永くご愛用いただければ幸甚です。

IMG_0544.JPG
IMG_0546.JPG
IMG_0547.JPG
IMG_0550.JPG
IMG_0505.JPG
IMG_0506.JPG
IMG_0507.JPG
IMG_0504.JPG
IMG_0518.JPG
IMG_0517.JPG
IMG_0519.JPG
IMG_0525.JPG
IMG_0538.JPG
IMG_0539.JPG
IMG_0541.JPG
IMG_0543.JPG

bk2_top.gif



inserted by FC2 system